私の友人が、ある立川市立小学校の校長先生に電話して訊いたところ、「保健所が出した数字を基に算出し、(長期貯水プールでの児童によるヤゴ救出は)安全と判断している」とのことでした。
では、保健所の判断は何に基づいているのでしょうか?
訊いてみました。
判ったのは先ず、
「保健所は、小学校の放射線量が安全とお墨付きを出した覚えは無い」
そうです。
しかも、「保健所が放射線に関する何らかの数字を発表したことは無い」とのこと。
もうこの時点で既に先の校長先生の「安全と判断した」根拠はズタズタのボロボロです。(お願いですから、こんな大事な事を勘違いしないでください。)
この校長先生は勘違いしているようですが、立川市では東京都の測定データを基に教育委員会が安全と判断しているようです。
その元のデータは東京都のホームページで公開されています。
東京都健康安全研究センター
都内の環境放射線測定結果測定場所:東京都新宿区百人町
ヤゴ救出作戦は、プールで行われますので、
◆ 都内の降下物(塵や雨)の放射能調査結果
これを基に算出しているようです。
私のような素人の鈍い人間でも瞬時に幾つかの疑問が浮かびました。(ほかにも指摘すべき問題点があったら教えてください。)
・新宿区百人町のデータで、立川の小学校のプールの放射線量はわからない。なぜなら、福島の原発から飛来した放射性物質の降り方・溜まり方は同じ東京都でも風向きや、地形などに依り均一には拡大しない。
・公表されているデータは、3種類のみ。他の放射性物質については全くデータがない。つまり、γ線を出す核種を3つ測っているだけで、その他の放射線については何一つ調査していない。もしくは、一切公開されていない。
※放射性核種一覧表:ヨウ素とセシウム以外の放射性物質
※放出されている放射性物質は2種類ではない:米国でセシウム134・ヨウ素132・テルル129・テルル132など検出される
※米国でプルトニウム・ウランが検出される:過去20年間で最大値!プルトニウム239やウラン238が大幅上昇
・公表されているデータは、最も放射性物質が降ったとされる3月15日を含む3日間のデータは無く、3月18日以降しか公表されていない。
・ND (不検出)とされるセシウムも0ではない。長期貯水プールの水は放射性物質が溜まる一方なので、NDとして公表されない数値も全て加算される。
※1kgあたり3Bq以下、雨の日は50Bq以下をND(不検出)としているが、安全基準は米国0.111Bq、ドイツ0.5Bq、WHO 1Bq、震災前の日本10Bqとなっており、相当に甘い。なぜこの基準にしたか?「動揺を与えないため」だそうだが、詳細が判ると激しく動揺する。
※科学的に判断できる様にしたい。基準、不検出を考える。(水道水の場合)
ヨウ素131の半減期は8日。原子の数も放射線の量もほぼゼロになるのは80日後
セシウム134の半減期は、2.0652年
セシウム137の半減期は、 30.1年
その他の放射性物質(※下の放射性物質一覧を参照。ものすごくいっぱいあります。)は、何が含まれるのか非公開につき不明。半減期は短いもので数時間、長いものだと140億年。
半減期は半分になるだけで、全て無くなるのは半減期のずっと後です。
つまり、これを基にするとどんな計算も間違った答えしか導かれません。そもそも計算したら駄目なんです。
立川市、教育委員会、各学校にお願いしたことは単純です。
「こんないい加減なデータを基に安全と判断せず、もっとちゃんと誰もが安心できる方法で判断してください」それだけです。
やっぱりまだらに汚染されてます
都内各地の放射線量測定結果(日本共産党都議団実施)
(私は日本共産党の回し者ではありません。)
【お詫びと訂正】
立川市が「新宿で測っている空気中の放射線量を基にプールの水を安全と判断している」、と指摘していましたが、正しくは「新宿で測っている降下物のデータを基に安全と判断している」 でした。お詫びして訂正致します。
しかしながら、そのデータでは立川の学校のプールの安全性を判断できないことには変わりありません。
娘の学校は1日の午後ヤゴ作戦の日です。昨日26日に学校、環境対策課、立川市教育委員会に電話しましたが…。今朝10時に学校と再度連絡をとったところ、「立川市では都の研究安全センターでのデータを基準として判断。今の所人体に影響を与える事はない。」との事なので実施します。と言われました。ただし、各ご家庭で心配がある方は強制はしないので見学可能。なんとも上手く伝えられず、このままではうちの子以外は被爆の可能性が出てしまいます。もう時間がありません、市議会議員さんに頑張って頂きたいです。力不足でした。
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